技術情報

用語集

フレームアレスターの選定や安全設計に不可欠な専門用語の一覧です。

デトネーション(爆ごう)

燃焼速度が音速を超える火炎。配管内を逆火する火炎が着火時に発生した圧力波によって加速することにより起こる状態。瞬間圧力は10MPaを超え、瞬間燃焼速度は100m/sにもなりうる。衝撃を伴い強力な破壊威力を持ち、一般的なデフラグレーション用フレームアレスターでは火炎を通過させてしまう。

デフラグレーション(爆燃)

燃焼速度が音速を超えない状態の火炎。インラインの場合、配管内を逆火する火炎の初期段階がこれに該当する。エンドオブラインの設置での外部からの火炎進入もこの燃焼速度となる。

インラインフレームアレスター

パイプラインの中や機器と機器の間など、配管の中に組み込まれるものをインラインフレームアレスターと呼ぶ。インラインの場合、プラント内で起こりうる爆発がデトネーションかデフラグレーションかによって炎の速度や圧力波の威力が異なるため、用途に合わせた性能を有する製品を選定する必要がある。

エンドオブラインフレームアレスター

配管または機器の末端およびタンクの大気放出部に取り付けられ、落雷や外部の火炎などによる火炎の侵入を防止するために設置されるものをエンドオブラインフレームアレスターと呼ぶ。

設置距離(L/D値)

デフラグレーション用フレームアレスターを設置する場合は予想される着火源とフレームアレスターとの間の距離に制限があり、この制限は「配管長さ(L)/配管径(D)」で算出される。

  • 爆発クラスIIA, IIB3 : L/D比≦50
  • 爆発クラスIIC : L/D比≦30

瞬間燃焼

可燃性ガスが放出され着火した際に瞬間的に燃焼し、その燃焼が継続しない状態。

短時間燃焼(ショートタイムバーニング)

可燃性ガスが放出され着火した際に瞬間を超えて1分以内で燃焼が持続する状態のこと。

持続燃焼(エンデュランスバーニング)

可燃性ガスが放出され着火した際に1分以上にわたり燃焼が持続する状態のこと。

MESG(最大安全すきま)

Maximum Experimental Safe Gapの略称。消炎する際の消炎のしづらさを表すガス固有の値。MESG測定装置は可変の消炎すきま構造を持ち、ガスごとにすきまを調節して消炎できる最大すきまを求めている。

爆発クラス

可燃性ガスおよびベーパーが発生した際の危険度を分類したもの。ISO16852規格では爆発クラスをⅡA~ⅡCと定めており、ⅡCが最も危険度の高いクラスとなる。おおまかな分類としては、

  • ⅡA プロパンガス相当
  • ⅡB3 エチレンガス相当
  • ⅡC 水素ガス相当

となる。尚、アセチレン、酸化エチレンおよび二硫化炭素は特に危険度が高いため上記には分類されず専用の型式を選定する必要がある。

クリンプリボン

フレームアレスターの消炎素子部分の波板構造の部分。クリンプリボンは厚み10mm(標準値)の薄板ディスク状に巻かれ、1枚のフレームフィルターを形成する。このクリンプリボンのフレームフィルターを1枚以上組み合わせてフレームフィルターに組み込んで使用する。クリンプリボンのすきまはガスに合わせて0.2mm~0.9mmのものがあるが、MESGとの直接の関係は無い。

最大可能運転圧力

フレームアレスターが消炎可能な下流側の最大圧力。フレームアレスターは型式認定を取得する際にこの圧力条件が必須項目となっており、この圧力以下の運転条件での消炎が認定される。下流側とはガスの流れのある配管でフレームアレスターから見た下流方向に着火源があるという意味であり、逆火により火炎がフレームアレスターに到達することを前提としている。ISO16852規格ではエンドオブラインは最大1.1barA、インラインは最大1.6barAに規定されている。

最大可能運転温度

フレームアレスターが消炎可能な流体の最大温度。フレームアレスターは型式認定を取得する際にこの温度条件が必須項目となっており、この温度以下での運転条件での消炎が認定される。ISO16852規格では60℃で規定されている。

圧力損失

流体がフレームアレスターを通過する際に消炎ユニットのクリンプリボンで発生する圧力の損失のこと。爆発クラスや型式によってこの数値は大きく異なり、水素ガスのような消炎が困難な流体の場合、クリンプリボンの消炎ギャップ隙間がより小さくなるためフレームアレスターでは圧力損失も大きくなる。上流側の最大可能運転圧力がフレームアレスターの運転許容範囲を超えていてもこの圧力損失によって下流側が許容内にあれば使用可能である。

温度センサー

フレームアレスターが火炎を消炎したことをモニターするために使用する。フレームアレスターが爆発火炎を消炎した後でもライン中に可燃性ガスが流れ続ける場合は消炎が続くため、温度センサーを取り付けて温度上昇時には1分以内のシャットダウンが必要となる。特に短時間燃焼(ショートタイムバーニング)、デトネーションでは取付を推奨する。小口径、エンドオブラインは取り付けノズルがフレームアレスターにないので別途短管等で取付が必要となる。(※弊社では推奨の測温抵抗体の用意もありますのでお問い合わせください。)

消炎認定書

ヨーロッパ規格EN1127-1及びISO16852に則って製作されたフレームアレスターを認定機関であるATEXが認定した証明書。全てのプロテゴ製フレームアレスターにはこの消炎認定書が付いている。

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