フレームアレスター(逆火防止装置)とは、可燃性流体(ガスおよび揮発ベーパー)を扱うプラント、タンク、機器に取付けられ、プラントの内外で起こった爆発の際に発生して伝ぱんしようとする火炎を消炎する装置です。フレームアレスターが正しく機能しない場合には、可燃性流体の上流へ火炎の伝ぱんを許し、最悪のケースへ発展する危険性があります。従って、適切なメーカーの製品を選定することは、大変重要です。
1.エチレンガス、水素ガスも消炎可能
プロテゴ製フレームアレスターは、プロパンガスやトルエン等の比較的消炎が容易な可燃性流体のみならず、エチレンガスや水素ガスなどの消炎が非常に困難な流体にも対応しており、消炎可能です。そのため、複数の流体が混在している場合においても、適切なフレームアレスターを選定することができます。プロテゴ製フレームアレスターは、爆発グループIIA、IIB3、IICすべてのカテゴリーにおいて消炎の型式認定を取得しています。また、酸化エチレンやアセチレンについては専用モデルをラインアップしています。
2.デトネーション(爆轟)も消炎可能
インラインでの爆発火炎は、配管内をある一定以上の距離を進行した場合、火炎の速度が音速を超えて衝撃波を伴った状態であるデトネーションへと変異します。プロテゴ製フレームアレスターは、衝撃波をコントロールする技術を持ち、デトネーションも消炎可能です。
3.大口径のフレームアレスターをラインアップ
デフラグレーション用フレームアレスターはDN1000まで、デトネーション用フレームアレスターはDN600まで製作可能です。
4.すべてのフレームアレスターがATEXの型式認定付
プロテゴより納入されるフレームアレスターは、すべて第三者機関により評価されており、欧州防爆指令ATEXの型式認定品となっています。型式認定は、フレームアレスターの性能を確認する唯一の方法であり、銘板には認定番号や検査機関の型式番号等が記載されている必要があります。プロテゴでは、欧州防爆指令ATEX 94/9/ECと欧州規格EN 12874に適合する型式認定となります。
5.クリンプリボン構造の消炎素子を使用
プロテゴ製フレームアレスターは、最小の部品単位である消炎素子に、従来のメッシュ(金網)タイプの消炎素子ではなく、世界標準であるクリンプリボン(波板)構造の消炎素子使用しています。クリンプリボン構造は消炎すきまを正確に管理できるため、フレームアレスターの性能確保には最適な設計です。
6.大規模試験設備
プロテゴは、欧州最大規模を誇る爆発試験設備を保有します。日々行われるここでの試験がプロテゴの品質と性能を保証しています。
フレームアレスターの要求事項について(グローバル基準)
- 全てのフレームアレスターは各法規・規格に従って試験され、第三者機関により承認されていなければならない。
- フレームアレスターはエンドオブラインとインライン。デトネーション用とデフラグレーション用フレームアレスターが明確に別れており、各フレームアレスターは、全ての爆発クラスにおいて評価されていなければならない。
- 消炎部には金網やメッシュ等を使用せず、グローバルに見て標準的に使用されるクリンプリボン式の消炎エレメントを使用すべきである。
- フレームアレスター銘板には認定番号や検査機関の型式番号等が記載されていなければならない。
- 日本ではフレームアレスターのJIS規格化が行われておらず、参照できる規格が無い。このため、確立された規格として、グローバル基準の海外規格を適用するべきである。