デフラグレーションは別名=爆燃とも呼ばれます。
火炎の燃焼速度が音速を超えない状態の火炎で、配管の中に組み込まれるインラインの場合は、配管内を逆火する火炎の初期段階に発生します。プロテゴでは、小型ねじ込みタイプから大型まで広範囲の認定付きデフラグレーション用フレームアレスターをラインアップしております。
デフラグレーション用フレームアレスター FA-E型
FA-E型フレームアレスター
(展示用カットモデル)
FA-E型フレームアレスター(断面図)
注.温度センサーはオプション
デフラグレーション用インライン・フレームアレスターFA-E型は、配管内でのガス、ベーパーの凝縮により発生する液を溜めない偏心構造のハウジングを持つモデルです。偏心構造は下側がフラットとなるため、液溜りがありません。また配管全体を床近くに低く設置することが可能となります。 デフラグレーション用フレームアレスターを設置する場合は、予想される着火源とフレームアレスター間の距離の制限があります。FA-E型フレームアレスターの距離の制限はL/D(配管長さ/配管径)比において次の通りです。
爆発グループIIA、IIB3 |
L/D(配管長さ/配管径)比≦50 |
爆発グループIIC |
L/D(配管長さ/配管径)比≦30 |
FA-E型フレームアレスターは、入口側と出口側が対称な形状のため、両方向からの爆発を消炎することができます。装置は、入口と出口の2個の@ハウジングフランジ、中心部に位置するAフレームアレスターユニットから構成されます。フレームアレスターユニットは、モジュラー部品であるBフレームフィルター数枚をフレームフィルターケージ(ホルダー)に組込んで構成されます。フレームフィルターの枚数とフレームフィルターのクリンプリボンのすきまは、ガスの構成、ガスの爆発グループ、運転圧力、運転温度に対応して決定されます。FA-E型フレームアレスターは、IIA、IIBおよびIICに分類されるガスに使用することができます。欧州防爆指令ATEX 94/9/ECと欧州規格EN 12874に適合する型式認定を取得しています。温度センサーはオプションですが、温度センサー取付ポート(G3/8ねじ)は標準で付いています。
特徴
FA-E型フレームアレスター(クローズアップ)
- 偏心構造のハウジングにより液溜りがない
- 偏心構造により、床近くにフレームアレスターを設置できる
- 両方向からの爆発を消炎できる
- 特別仕様の運転圧(高)モデルと運転温度(高)モデルがある
- モジュラー部品であるフレームフィルターを個別に交換できるため経済的
- 薄型フレームフィルターのため、メンテナンス性が高い
- 爆発グループIIA、IIB3およびIICに対応
- JISフランジ、ANSIフランジ、DINフランジに対応
- 口径はDN25〜DN300をラインアップ
性能
爆発グループ | MESG | 最大可能運転圧力 標準仕様 |
最大可能運転圧力 特別仕様(高) |
着火源からの距離 (配管長さ/配管径) |
IIA | >0.90mm | 120kPa(絶対圧) | 160kPa(絶対圧) | L/D≦50 |
IIB3 | ≧0.65mm | 110kPa(絶対圧) | 160kPa(絶対圧) | L/D≦50 |
IIC | <0.50mm(>0.50mm) | 110kPa(絶対圧) | - - - - | L/D≦30 |
最大可能運転温度=60℃ ※特別仕様の運転温度(高)モデルは、お問合せ下さい |
材質
各部品の材質 | ||||||
材質構成番号 | A-A | B-A | B-B | C-B | D-C | |
部品名 | ハウジング | 鋳鉄 | 炭素鋼 | 炭素鋼 | ステンレス | ハステロイ |
ガスケット | ノンアス | ノンアス | ノンアス | テフロン | テフロン | |
ケージ | 炭素鋼 | 炭素鋼 | ステンレス | ステンレス | ハステロイ | |
フレームフィルター | ステンレス | ステンレス | ステンレス | ステンレス | ハステロイ | |
スペーサー | ステンレス | ステンレス | ステンレス | ステンレス | ハステロイ |
寸法
Expl. Gr. |
DN | 25 | 32 | 40 | 50 | 65 | 80 | 100 | 125 | 150 | 200 | 250 | 300 |
IIA | a | 305 | 305 | 310 | 315 | 360 | 365 | 370 | 435 | 440 | 450 | 480 | 500 |
IIB3 | a | 305 | 305 | 310 | 315 | 360 | 365 | 370 | 435 | 440 | 450 | 480 | 500 |
IIC | a | 315 | 315 | 320 | 325 | 370 | 375 | 380 | 445 | 450 | 460 | 490 | 510 |
b | 30 | 30 | 30 | 30 | 40 | 40 | 40 | 65 | 65 | 55 | 60 | 60 | |
c | 185 | 185 | 210 | 210 | 250 | 250 | 275 | 385 | 385 | 450 | 500 | 575 | |
d | 400 | 400 | 410 | 410 | 440 | 440 | 460 | 520 | 520 | 540 | 570 | 600 |
圧力損失カーブ: 爆発グループIIA 最大可能運転圧120kPa(絶対圧)モデル
圧力損失カーブ: 爆発グループIIA 最大可能運転圧160kPa(絶対圧)モデル
圧力損失カーブ: 爆発グループIIB3 最大可能運転圧110kPa(絶対圧)モデル
圧力損失カーブ: 爆発グループIIB3 最大可能運転圧160kPa(絶対圧)モデル
圧力損失カーブ: 爆発グループIIC 最大可能運転圧110kPa(絶対圧)モデル
圧力損失カーブ参照上の注意事項
- ※ カーブはISO 6358による標準状態(温度20℃、圧力100kPa絶対圧)の空気のものです。
- ※ 流量V[m3/h]はグレー帯の横軸、圧力損失冪[mbar]はグレー帯の縦軸を参照ください。
- ※ 圧力損失冪は、1mbar=0.1kPaで読み替えてください。